食物繊維「だけ」では便秘は解決できないの?

便秘解消の切り札として
真っ先に挙げられるものといえば、食物繊維。

 

ですが本当に食物繊維の摂取「だけ」で
便秘の問題が解決するのかというと、

 

なかなかそうはいかないのが現実です。

 

その理由は何なのでしょうか?

 

食物繊維を沢山摂れば便秘は簡単に治る!?

「私は便秘だから食物繊維を積極的に摂る」と考える人は、
食べ物だけでなくサプリをはじめとした健康食品等を使ってでも、
食物繊維をせっせと摂ろうとする傾向が強いですが、

 

実はこれが便秘を悪化
させてしまう可能性もあることをご存知でしょうか。

 

どうしてかというと、
食物繊維をたくさん摂っても、水分摂取が不足していると、
食物繊維自体が排出されにくくなるからです。

 

食物繊維には水に溶けない不溶性食物繊維と、
水に溶ける水溶性食物繊維とがありますが、
食べ物の中で摂る割合が多いのは、不溶性食物繊維のほうです。

 

不溶性食物繊維とは

「体内の水分と一緒に流れながら、腸内等の汚れをかき出す」という性質を持っています。

 

ですから体内の水分が不足していると、
不溶性食物繊維がうまく流れることができなくなるというわけですね。

 

この現象は、イメージとしては
「トイレを利用した際、ペーパーを使いすぎて詰まった」というのに近いものがあります。

 

しかも、トイレのペーパー詰まりは、しばらく詰まったペーパーを水につけたまま放置しておけば、
どんどん溶けていくのでまた流れるようになるということも多いですが、
不溶性食物繊維は基本的にはほとんど溶けませんからね。

 

ある意味、トイレットペーパーの詰まりよりもやっかいなのです。

 

食物繊維の摂りすぎで栄養状態が悪くなる!?

食物繊維を大量に摂ることの問題点は、これだけではありません。
もうひとつ、「食物繊維によって栄養バランスが崩れる」というリスクもあります。

 

実は食物繊維が掃除していくのは、体に悪いものばかりではないんですよね。
食べ物そのものを食物繊維がからめ取ることにより、食べ物の栄養吸収を阻害してしまうこともあるのです。

 

普通に、「食物繊維の多い食べ物を積極的に食べる」
というくらいなら特に問題が起こることは少ないのですが、

 

サプリメント等で極端な過剰摂取をすると、栄養面での問題が起こるリスクも高くなることを理解しておきましょう。

 

食物繊維は「掃除の専門家」

では、適切な量の食物繊維を摂っていればそれだけで便秘対策は大丈夫なのかというと、
これもそうではありません。

 

なぜかというと、食物繊維の役割はあくまで「掃除専門」だからなんですよね。

 

腸内をきれいに掃除して、善玉菌が住みやすい環境を整えるのに役立ってはくれるのですが、
「そもそも善玉菌が少なすぎる」という腸内環境では、いくら掃除してもそこから先の進展はないわけです。
食物繊維が善玉菌に変身できるわけではありませんしね。

 

食物繊維で掃除されてきれいになった腸内で、善玉菌が元気に過ごし、悪玉菌より強い立場になってこそ、便秘の根本的な解消につながる道ができるというわけですね。

 

つまり食物繊維は「便秘解消に欠かせない要素の一部を担当する」という重要な存在ではあるものの、「善玉菌となって働ける万能選手」というわけではないということです。